まだ上がらない

手術の説明を受けたのは、退院の前の日の夜10:00すぎだった。

主治医が時間が取れなく、こうなった。

 

暗い廊下を1人でナースステーションまで歩いた。

先生の靴は手術からそのままで血が付いていた。

膀胱とS状結腸の付近の腫瘍を取った。

大網にも転移してた。

リンパ節転移も確認された。

ステージが 3になった。 

淡々と説明をうけ、術野を画像で見せてくれた。 

 

アバスチンについて聞くと、寿命がそんなに変わらないと言われた。

孫の結婚式などで1日でも伸ばしたい人にとってはやる価値あるけど、あなたの場合は、、、

と言われ、おでこがすっと冷たくなるようだった。

 

暗い廊下を病室まで帰った。

 

退院し、いまも思い出す。

お腹の中が痛むたびに、術野の写真とそれを手や機械で掻き分けているところを想像して吐きそうになる。

ステージがあがり、今まで以上に頑張らないといけないのに、気持ちが折られた気分。

 

もっと強くなりたい。

捉え方次第だと、今日いまこの瞬間から自分次第で変われると、仕事では言ってきたし、やってきたのに、いまこの理論は働いてくれない。

 

早く忘れたい。

 

誰もが経験している

多かれ少なかれ、他人から見たらどうであっても、みんな誰もが苦しくて時間が全くすぎない時がある。

 

と理解する。

わたしだけじゃない。

 

こんなことも理解していなかったいままでのわたし。

目的を達成するため。

自分と未来を変えるため。

いつも合理的に考え、選ぶことを第一に、苦しくても選択したことをやってきた。

 

いま選べない。

合理的とは?

たった1つのわたしの身体に合理的選択とは?

 

誰もが割り切れない気持ちを抱えたり、経験している。

このことに気づいた。

 

 

死ぬのが怖い

いままで、両親や夫、弟や友達が死んでしまうことが怖かった。

 

わたしががんになり、家族の悲しみを知ったいま、悲しませることが恐怖に感じている。

 

わたしは、いままで、愛されていることを、ちゃんとわかっていなかったのかもしれない。

 

ごめんなさい。

悪い娘で、妻で、姉で、友達で、ごめん。

ありがとう。

再びの告知を受けて

一度目は腹腔鏡手術前に、万が一悪性だったらと不安になった。

二度目は病理結果を急いで伝えたいと言われてから。

三度目は開腹手術の後の今。

 

なんでこんなに何回も怖くて、不安で、悲しまないといけないのだろう。

わたしは何を間違えて、何が悪くて、ここにいるのだろう。

たくさんありすぎてわからない。

でもそれがわたしだったのに、そんなに悪かったのだろうか。

今誰かからメールをもらい、少し面倒だという気持ちが胸をかすめた途端、怖くなる。

連絡をもらうことに感謝の気持ちがない自分だから、がんになったのだと、携帯を手に取る。

すぐに疲れたと言って、健康に感謝しなかったからがんになったのだと、我慢する。

前向きじゃないからがんになったのだと思い、少しでも悪い想像をした自分を叱る。でも止まらない。

 

いま開腹手術後、お腹の中がまだ痛く、動けないことを、ずっと考えてしまう。

正解はどっち?安静?運動?

 

なにか自分の誤った思い込みが、自分を苦しめている気がするが、わからない。

またそのように見立てる自分をも信頼できない。

 

だってわたしは間違えたからがんになった。

正しくないからがんになった。

治っていると感じていたのに転移があったから、感じ方もおかしい。

 

半分のわたしは前向きに治療しようとしている。

半分のわたしはしばらく泣きたいと思っている。

わたしはいまなにをすべきなのか。

 

 

手術について

手術をしました。

治療の経緯はこちら。

卵管がん治療の経緯 - 新しいわたしの明日ー不妊治療から卵管がん

 

残っていた左の卵巣、子宮、大網、傍大動脈リンパ節を摘出しました。

 

腹膜播種があり、全ては取りきれなかったこと。

リンパ節へも転移があり、病期はⅡBからⅢBへ。

 

ショックです、、、

わたし両親と夫を置いて、死ぬかもしれない。

と泣き叫びたい恐怖と、

泣けば泣くほど高まる絶望感への恐怖で、

泣くに泣けません。

頭がいたいです。

 

手術おわり

無事に手術が終わりました。

1日ICUに入り、午後から病棟に戻りました。

術後翌日に立ち上がるのを目標にしてたのに、無理でした。

二日目に立ち上がり、おしっこの管が抜けました。

先生ありがとうございます。看護師さん本当にありがとうございます。

夫と両親ありがとう。

藁をもすがる読書三昧

大好きな読書を活用し、標準治療法と並行する取組みを模索。 

taksm911.hatenablog.com

 

たくさんの本を読みました。

記録のためにも、読み終わったものから紹介したいと思います。

 

 ■まずはじめに、がんを知るために

3冊ともすごくわかりやすかったです。

わたしの場合は、両親や夫は怖がってこのような本を見ることができませんでした。

何度も見る必要ないといわれながらも、怖い気持ちをおさえて読みました。

ここで標準治療というものの意味、がんという病気について理解しました。

がん治療を受ける前に知っておきたい55

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がん研が作ったがんが分かる本 【新装版】-初歩から最先端、そして代替医療まで

がん研が作ったがんが分かる本 【新装版】-初歩から最先端、そして代替医療まで

 

 

患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん治療ガイドライン

 

 

■がんと戦うすごそうな人が書いた本

まだがんの闘病記がこんなにあると知らず、話題書のところにあり、購入。

納得して治療を受けるということの大切さを理解しました。

先生とコミュニケーションがうまくいかず、落ち込みそうなとき、目的に立ち返ることができます。

最後のほうの心のありようにまで言及しているところで、私も思い当たることがあり、考えるきっかけになりました。

治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ

治るという前提でがんになった 情報戦でがんに克つ

 

 

 ■クリニックをされている有名な先生

食事療法がなぜ必要か、噛み砕いて教えていただきました。

漠然と必要と思って、だらだらはじめていましたが、この本を読んで、なぜというところが腹におちました。

がんは治療困難な特別な病気ではありません!

がんは治療困難な特別な病気ではありません!

 

 

 ■復刻版まででている、がんと心臓病を経験して古希を迎えたバンカー

バンカーである著者が39歳でがんになって、治療を受け古希を迎えたという体験です。

がんの種類など運が良かったと書かれていますが、がんになっても仕事へのモチベーションを失わないところを尊敬しました。

また、結果運が良かったのかもしれませんが、度重なる再発の中でも他者を思いやる姿勢や、出会いに感謝する気持ちが、病を癒したのだと思いました。

がん六回、人生全快 復刻版がん六回、人生全快 復刻版

 

 

■整形外科の先生が書いた四位一体治療

腸内環境について言及されており、自分の一番の課題に気づかされました。

この本を受けて、腸内環境の改善に取り組もうと決意しました。

1586人の8割が改善したがんを治す方法 元がんセンター医師が実践する

1586人の8割が改善したがんを治す方法 元がんセンター医師が実践する

 

 

 ■19歳で肝臓がんに罹患した女性

がんがわかり、抗がん剤治療1クール目、この方のブログを隅々まで詠みました。

そのころはとにかく失望と恐怖の日々で、感情が麻痺していくような感覚でした。

自分より10歳近く若く、わたしより苦しい状況の中で、本当に明るく普通の生活をする彼女に励まされました。

何度もブログを読むくらい、まさにわたしがすがった藁です。

雨上がりに咲く向日葵のように ~「余命半年」宣告の先を生きるということ

雨上がりに咲く向日葵のように ~「余命半年」宣告の先を生きるということ

 

 

■大学の先生らしく知的でエッジが利いた本

たまたま紹介されているのを見かけて、購入。

先生にあだなをつけて呼んだり、いじわるな看護師さんに思いを伝えたり、おもしろさと、実際に役立つことがたくさんありました。

こまごまとしたことを心配したり、遠回りしつつも慎重に進めてというところも、最も共感した本でした。 

大学教授がガンになってわかったこと (幻冬舎新書)

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